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Kengo Kuma

Oribe Tea House

Kengo Kuma  Oribe Tea House

source: kkaacojp

移動可能なコンテンポラリーな茶室。厚さ5mmのプラスティック・ダンボールを、65mmのスペースを介して並べ、結束バンドを用いて固定していくのである。バンドをはずせば、チープなエレメントの集合体へと舞い戻り、容易に移動可能となる。全体形は、「ゆがんだまゆ」のような形状であり、古田織部のゆがんだ茶碗に対するオマージュとなっている。
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source: strandsstylehatchco

KENGO KUMA Oribe Tea House Pavilion, Japan 2005
A temporary, mobile tea room. Corrugated plastic boards 5mm thick are arrayed at 65mm intervals and fixed together using banding bands. Once the bands are unfastened, the tea room returns to an assembly of cheap elements, making it easy to move. The entire form resembles an irregularly-shaped cocoon, and is an homage to Furuta Oribe’s deformed tea ceremony bowl.
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source: matomenaverjp

建築作品 「織部の茶室」
信長・秀吉・家康に仕えた「古田織部」武将・大名というとり茶人として有名な方です。師匠の利休は切腹を命じられたのですが、なかなか世渡り上手ですな・・・。
利休の静謐さと対照的な動的で破調の美を確立させ、それを一つの流派に育て上げました。
「織部の茶室(2005年)」は、千利休の弟子である古田織部(1544〜1615年)へのオマージュとしてつくったテンポラリーなパピリオンです。
古田織部のつくる茶碗には、「歪み」という特徴があります。普通、歪みや曲面というのは、手の込んだものだという印象がありますが、織部の「歪み」は、粗を目立たなくさせる大量生産のメソッドであるという説もあります。
その織部流の歪みを大量生産を前提とする安価な工業製品で実現することを考えました。
プラスチックダンボールは一枚一枚イレギュラーな形に切り取られ、歪んだ全体の形を構成していきます。
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source: kibana1982blogfc2

千利休の弟子・古田織部はルールや規範にとらわれない大胆な造形を工芸の世界に持ち込んだ茶人。
建築家・隈研吾氏は古田織部への尊敬の念として「第7回国際陶器美濃」の為に茶室を作りました。

隈氏は、そんな彼の美意識を「魅力ある陶器を大量生産するための発想でもあったのでは」と考え、あえて安価な素材を使い、組み立てや分解ができるコンテンポラリーな茶室を考案しました。
また、隈氏自身が茶室の中で胎児回帰したような感覚を覚えることからそのイメージも重視し、歪んだ繭のようなフォルムは、織部の自由な造形感覚へのオマージュとなっています。